日本では国内初、カフェイン中毒による死亡者が表れました。
その死亡した男性は1年以上もの間、頻繁にエナジードリンクを飲んでいたそうです。胃の中にはカフェイン錠剤が見つかるなど、原因はそれだけではなさそうですが、色々と身体に悪いことが重なっていたようです。
レッドブルやモンスターエナジーなど、エナジードリンクに含まれるカフェインが身体に与える影響はどんなものなのでしょうか。
エナジードリンクが身体に与える影響
覚醒作用、頭痛を抑える、疲労に良い等とされるカフェインですが、摂り過ぎると毒になる可能性があるのは知っている方も多いのではないでしょうか。
さらにカフェインは中毒性があるため、エナジードリンクに限らず常用すると「カフェイン依存症」になる危険性があります。
眠気覚ましとして利用するエナジードリンクにもカフェインが多く含まれるため、毎日のように大量に飲み続けると身体に悪影響が出てきてしまうのです。
カフェインの過剰摂取で死ぬ?
出典:カフェイン過剰摂取の危険ライン http://amanita.ldblog.jp/archives/26399290.html
一般的にカフェインの致死量は5g~10g前後で、1日の許容量目安は400mgです。
食品安全委員会などによる飲み物のカフェイン含有量は以下の通り。
飲料物 | カフェイン摂取量 |
国内エナジードリンク | ~160mg |
缶コーヒー | 120mg |
紅茶200ml(コップ一杯) | 60mg |
緑茶500ml | 60mg |
ちなみにエナジードリンクで有名な「モンスターエナジー」のカフェイン含有量は"144mg"です。3本飲めばそれだけで許容量ギリギリですね。
お茶やコーラなど、何気なく飲んでいるものでも多少のカフェインは含んでいます。
風邪薬や頭痛薬などにもカフェインは多く含まれるため、朝に薬を飲んで、昼にはコーヒーを何杯も飲み、夕方にはエナジードリンク…などの生活を繰り返していると危険ということです。
特に眠気覚ましの薬は1錠で100mgや200mgを超えるものもあるので、エナジードリンクなどと併用して使っていればあっというまに致死量を超えてしまいます。
致死量に達するまでに吐き気や眠れなくなるなどの症状が出てきますが、それでも薬を飲み続けたりしていると死に至る可能性があるということですね。
カフェインの摂り過ぎで死亡した例は過去にも…
日本の場合は薬事法によってカフェイン含有量は少なくなっていますが、海外ではカフェイン中毒による死亡者は既に何件も出ています。
①モンスターエナジーを2本摂取後、心臓の不整脈で死亡した14歳の少女は検死の結果、カフェインの毒性によるものと診断されました。
たった2本のモンスターエナジーに含まれるカフェイン量はなんと"480mg"もあったのです。
年齢が若く、身体が小さければ小さいほどカフェインの耐性は低いため、子供の場合は注意が必要とわかりますね。
②レッドブルを4杯飲んだ後、心臓発作で死亡した40歳男性がいます。
レッドブルのカフェイン含有量は海外も日本も変わらず1本"80mg"ですが、この男性は毎日4杯飲んでいたとのことです。しかも元々心臓病持ちであったことから、心臓に負担がかかりすぎたのではないかという解釈がなされています。
カフェインの致死量は人によって個人差がありますが、どちらも400mgを超えた量のカフェインを摂取していますね。
一気に摂るだけでなく、日常的にカフェインを多量に摂取するのもやはり危険なようです。毎日エナジードリンクを何本も飲んでいる方は他人事ではありませんね…。
まとめ
癖になりやすいエナジードリンクですが、リトアニアでは18禁になっています。
このようにカフェインが危険と言われると少し怖くなってしまいますが、朝の栄養ドリンク1本や眠気覚ましとしてたまに飲む分には全く問題がないでしょう。
また、アメリカでは10代の子供に対し、1日100mgをカフェイン摂取制限とするように推奨しているほどです。お酒と同様、エナジードリンクも飲み過ぎには注意して、身体と上手く付き合っていくということが大事ですね。