冬の雪道や凍結に備えて11月終わりから12月頃に、ノーマルタイヤをスタッドレスタイヤに変える人は多いのではないでしょうか。
今や若い人でなくとも、チェーンを一度も巻いたことがない人は多いと思います。
それでは雪道を走る際に、「タイヤチェーン」と「スタッドレスタイヤ」のどちらの方が効果的なのでしょうか?走破性の違いについて解説していきます。
タイヤチェーンとスタッドレスタイヤ
まずはじめに、雪道の走破性のみでいえばチェーンの方が効果的です。
しかし、チェーンにはスタッドレスタイヤのような汎用性はなく、以下のようなデメリットも多くあります。
- 取り付け、取り外しが大変
- 雪のない道を走ると切れる恐れがある
- スピードを出すことが出来ない
- 振動がすごい(金属チェーン)
- ジャラジャラと音がうるさい(金属チェーン)
これらのことから今はほとんどの車がスタッドレスタイヤを装着しています。
他に性能で言えば、圧雪の場合はスタッドレスタイヤが有効で、積もったばかりの新雪や深い雪道ならチェーンが効果的ということになります。
スタッドレスタイヤの性能とは?
スタッドレスタイヤであれば、雪のない道や高速道路でチェーンの付け外しをする必要がないというのが最も便利なところです。
スタッドレスタイヤはゴムが柔らかく作られているため道路との接地面積が広く、圧雪路面での強いグリップ力を維持しています。さらに細かい溝でアイスバーンを引っかくことで、凍結路面でのブレーキ性能を向上させています。
このようなタイヤの性質上、金属チェーンを巻くとタイヤを痛めやすくなります。スタッドレスタイヤの意味もなくなりますのでつけないようにしましょう。
しかし、「チェーン装着車以外通行止め」となっている場合は、スタッドレスでもチェーンを巻かなければいけません。
タイヤチェーンの性能、比較
ほとんどの車が徐行するレベルの雪道であれば金属チェーンの安心感はすごいです。ノーマルタイヤで出かける場合は、急な大雪に備えてチェーンを積んでおくのは大事なことですね。
それでも昼間に路面が解けていれば一々チェーンを取り外さなければいけませんし、高速道路で他の車が普通に80kmで走っている中でも、チェーンによっては30kmや50kmで走らなければならないこともあります。
さらにチェーンはタイヤ2本につけるため、チェーンを巻いていない方のタイヤが滑りやすいです。つまり、「前輪駆動の場合は坂でスリップしやすく、後輪駆動の場合はハンドリングが効きにくい」ということですね。
そのため、通常タイヤチェーンはスタックしたときの緊急脱出用、山道などの危険な凍結路用と考えたほうが良いでしょう。
ちなみに値段がやや高めなゴム製チェーンは、金属チェーンと比較して滑り止め効果は落ちるものの、多少はスピードを出しても切れない作りになっています。
おすすめはスタッドレスタイヤ!
車もタイヤもどんどん性能向上していますので、手間やスリップのことも考えるとスタッドレスタイヤがおすすめですね。
雪が降るたびにつけかえするのは本当に面倒で、気づいたら20分くらい経っていることも当たり前です…。
私も自家用車は当然スタッドレスタイヤですが、仕事でトラックを運転する際は金属チェーンを使用しています。
かなりの手間でもノーマルタイヤだと全く操縦が効きませんので、スタッドレスタイヤがない場合は仕方なくチェーンをつけるといった感じですね。