世界最高級のコーヒー豆で知られる「コピ・ルアク」は、1杯でお値段"8000円"することもあるほどです。
しかし、そのコーヒー豆が実は「動物のフンから採取されている」と知ったら驚くでしょうか。
一体この高級コーヒー豆はどのように作られているのか、衛生的に問題ないのか気になったので調べてみました。
コピ・ルアクとは?
コピルアックとは、ジャコウネコの糞から採取できる未消化のコーヒー豆です。
野生のジャコウネコに熟したコーヒーの実を食べさせると、消化出来ないコーヒー豆は腸内細菌により体内で発酵・熟成されます。
そうしてジャコウネコから排泄されたフンを回収します。回収した糞と未消化のコーヒー豆を分けた後、洗浄・焙煎をしてコーヒー豆となります。
そういった特殊な採取方法で1日に数kg程度しかとれないため、高級品として取引されています。
独特な香り・風味を持つのが特長です。コーヒーらしさは少なめなのでコーヒーが苦手な人でも飲めるという意見もあります。
衛生的な問題について
いくら洗浄・焙煎するとはいえ、細菌まみれである動物のフンと混ざったものは衛生的に問題があるのではと感じると思います。
ところがコーヒーの生豆の周りには「パーチメント」と呼ばれる固い皮があります。
構造としては、生豆→シルバースキン→パーチメント→果肉→外皮の5重構造です。
この中でジャコウネコが食べたいものは「果肉」です。ジャコウネコはコーヒー豆を口に含んだ後、外皮を吐き出し、果肉を綺麗に舐め取り、パーチメントはそのまま飲み込みます。
ジャコウネコはこのパーチメントを消化することが出来ないため、実際にコーヒー豆に使用する生豆はフンと接触することがないのです。
その後、しっかりと洗浄して焙煎・脱穀、各国の検疫を通過しているので安心というわけですね。
他の動物の糞から採れるコーヒー豆
動物のフンから採るコーヒー豆は、ジャコウネコのフンだけではありません。
アフリカではサルの糞から採る「モンキーコーヒー」と呼ばれるものや、タイではゾウの糞から採る「ブラック・アイボリー」なるものがあります。
実はこのブラック・アイボリーは最高級であるコピルアックよりも高額で取引されており、本当の世界一高級なコーヒー豆なのです。
そのお値段、1kg当たり約9万円。
ちなみに、イタチコーヒーやタヌキコーヒーと呼ばれるコーヒーもありますが、どちらもジャコウネコの糞からとれたものだそう。
どこで買える?
東京にはコピルアックが飲めるお店があるそうですが、インターネットでも普通に買えます。
100gあれば10杯ほどは飲めそうです。
値段の安いものは100%コピルアックではないので注意が必要とのことですが、お試しで買ってみる分にはありかもしれませんね♪