サッちゃんはね、サチコっていうんだほんとはね。
童謡「さっちゃん」(正式にはサッちゃん)という歌は誰もが知っている事でしょう。
この曲は1959年に開催されたNHKラジオ「うたのおばさん」という番組の10周年記念リサイタルの際に発表された曲で、作詞は詩人・児童文学作家・小説家の阪田寛夫氏、作曲は「赤とんぼ」や「犬のおまわりさん」の作曲でおなじみの大中恩氏によるものです。
作詞をした阪田氏が言うにはこの歌は「近所に住んでいた少女サッちゃんの事を歌っている」と言い、遠くへ引っ越していくサッちゃんの事を思いつくられたそうです。
しかし、巷にはこの童謡にまつわる都市伝説が広まり「歌詞の中には隠された暗号がある」とか「実は怖い歌」などと恐れられているのです。
サッちゃんの歌詞が本当は怖かった!
サッちゃんの都市伝説とは「本来ならば3番までの歌詞が実は4番まである」とか「さっちゃんは実は足が無い幽霊」「さっちゃんは実は病気で死んでいる」説と様々です。
中には「歌詞は10番まである」といったものまで噂されており、誰が考えたのか恐ろしい歌詞がずらずらと並んでいることもあります。
通常、正しい童謡のサッちゃんは3番までで、その歌詞は以下のとおりです。
1番:サッちゃんはね サチコっていうんだよほんとはね だけどちっちゃいから自分の事サッちゃんって呼ぶんだよ おかしいなサッちゃん♪
2番:サッちゃんはね バナナがだいすきほんとだよ だけどちっちゃいからバナナを半分しかたべられないの かわいそうね サッちゃん♪
3番:サッちゃんがね 遠くへいっちゃうってほんとかな だけどちっちゃいから僕のこと忘れてしまうだろ さびしいな サッちゃん♪
さっちゃんの4番の歌詞とは?
と、1番~3番までは引っ越しで遠くへ行ってしまうような歌詞ですが、4番の歌詞では…
サッちゃんはね 線路で足をなくしたよ だからお前の足をもらいに行くんだよ 今夜だよ サッちゃん
と、一気に恐ろしい内容になってしまうというのです。公式に歌詞として起こされているわけではありませんが、この4番があるという噂には実際に起こった事件をもとにしたという話まであります。
その話とは、北海道室蘭市で当時14歳の少女が踏切を渡ろうとしていた時に遮断機が下りてきてしまい、急いで渡ろうとしたところ足を挫き、必死でもがいている最中に電車に轢かれてしまった…という悲惨な内容です。
ここからの事実は不明ですが、少女は亡くなるギリギリまで胴体だけで切断された下半身(足)を探していたとされ、この話を元に当時のクラスメートが数年後に童謡サッちゃんの替え歌にし、その同級生もまた亡くなったという噂です。
サッちゃん=足なし幽霊説もこの4番の噂をもとに作られたのでしょう。
さらに4番を歌うと足を奪われる・サッちゃんに呪われるという噂や、誰も知らない5番を歌うとその呪いが解けるという都市伝説まであります。
そして、4番を知った人は3時間以内に5人に伝えなければいけない…といった都市伝説もありますが、こちらはチェーンメールが一時期流行ったもので大したものではありませんね。
サッちゃんの歌詞には裏の意味がある?
これまで1~3番は普通の歌詞に見えると言ってきましたが、実はその公式の歌詞にも裏の意味があると言われています。歌詞の意味を解釈すると…。
- 1番は普通の自己紹介。
- 2番は「バナナを半分しか食べられないの」は病気で衰弱しているから半分しか食べられなかった。
- 最後の3番「遠くへ行っちゃうってほんとかな」は、病気で亡くなってしまうという意味。
と、仮に本当だとするとちょっと怖い内容になってしまうのでした…。
また、童謡の作者の名前は阿川佐和子さんというタレントであり、サッちゃんのモデルは阿川佐和子さん本人ではないかと言われていましたが、本人によると「幼馴染の "さちこ" が転園したときの思い出を書いた曲」なのだそうです。
果たして本当の意味はどうなのか、気になるところですね。